「Our Earthly Pleasures」Maximo Park

Our Earthly Pleasures

Our Earthly Pleasures

マキシモ・パーク新作。前作に比べると全般にレア感が薄いと言うか、悪くはないんだけどちょっとすんなりまとまり過ぎかなあ、という印象。メロディーもいまひとつ響かないなー。残念。

「Mirrored」Battles

Mirrored (WARPCD156)

Mirrored (WARPCD156)

しばらく前にこれに入ってる「ATLAS」がラジオなんかでもヘビーローテで気になっていた代物。一応ワープから出てるのね。テクノよりロックと言えば良いのか、このよくわからなさが良いのかも。不穏なリズムで刻まれるミニマルな楽曲が多い。ポスト・ハードコアとか謡ってるけどそういうものなのかなあ。とりあえず佳作。

「VOLTA」Bjork

Volta

Volta

ビョークの新譜です。前作買ってなくてご無沙汰なんだけど例によってビョークですね、としか言いようの無い楽曲群。悪くはないけど最初聞いた衝撃は薄れてきたかなあ。相変わらずエコロジーに代表される終末思想と罪と罰の価値観を体現していらっしゃるようだけど、まあいいか。ミュージシャンってそういうの好きだよね。それよりもデジパックがシールで閉める仕様になってて、しかもシールが汚れて閉まらないんですけど。

「Year Zero」Nine Inch Nails

Year Zero

Year Zero

NINがいつの間にか新作を出していた。前作制作時は何かトレントの精神状態が良好だったようで今ひとつの出来だったわけですがw。今回はまた鬱になってきたのでしょうか。なかなかいい感じの仕上がりです。で、お気に入りはやっぱり13曲目「The Great Destroyer」とか14曲目「In this Twilight」かなあ。どちらもNINらしいドラマチックで荘厳な展開が魅力。直後にピアノ曲が続いたりするのもNINらしいね。

「Idealism」Digitalism

Idealism

Idealism

何か最近はフランス方面のテクノがリバイバルしているのでしょうか。ダフトパンクのマネージャーが主宰する「Kitsune」なるレーベルから登場したこのデジタリズムと、後で書くジャスティスあたりが売れ線のモヨリ。全般にダフトパンクっぽいエレクトロとダンスロックが多い。特に7曲目「Pogo」なんかは微妙にエモっぽい雰囲気に仕上がっていてなかなか良い。

「Ma Fleur」The Cinematic Orchestra

Ma Fleur( プラスチックケース)

Ma Fleur( プラスチックケース)

ああ、これは良いアルバムだ。しっとりとした大人のクロスオーバーです。特に1曲目「To Build a Home」が名曲。抑制されたピアノとボーカルから何か暖かい暗闇のなかで何かに包まれているような感覚を受ける一曲。続く「Familiar Ground」から「Flowers」まで、全編深いところから沸き上がってくるような落ち着いた曲ばかりで、そういうの好きな人にはBGMとしておすすめかも。
しかしこういうの聴いていると色々と思い出しちゃうね。音楽ってのは聴いている人にある種の自動的な情動形成をもたらす音波のパターンと言えるのだろうけど、そういった情動への意味付けってのは個々人で異なるものなのかもしれない。要するにそこに人生を投影してるわけです。

「Musical」クラムボン

Musical

Musical

このアルバム収録の「Carnival」がラジオでかかっていたのを聴いてみて、邦楽としては実に久しぶりの購入。クラムボンと言えばたしか僕がちゃんと音楽を聴き始めた時期にデビューしたグループで曲風としては矢野顕子とかそういう類いの歌謡ポップだと思っていたのだが、このアルバムは完全にデジロックですね。僕は邦楽というのは一部のテクノとかインスト系のアーティストを除いてほとんど聴かないのですけど、これはなんか音作りは洋楽ロックの強い影響のもとにあるようで聴きやすい。*1ただ少し安っぽい感じがしないでも無いが。

*1:つってもスパカ以来のロキノン系ロックバンドってみんなそうかも。