LOVE 3D ギャスパー・ノエ

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 サウルの息子見に行ったら、ちょうど同じ映画館でギャスパー・ノエの新作がやっていることが判明。全然チェックしてなかったので衝撃。翌週見に行ってみました。今調べたらエンター・ザ・ヴォイドが2009年なので、6年ぶりの新作なのね。

 

 本当は3D版が見たかったのだけど2Dしかやっていなかったので仕方なく2D。始まっていきなり濃厚なセックスシーン(それも結構長い。)から始まり、2時間20分ぐらいの上映時間中、多分半分くらいがセックスシーンです。それも映画にありがちな芸術的抽象的なベッドシーンじゃなくて、完全にAV的なそれです*1。これ見た後だと初代ターミネーターのベッドシーンがわりと健全に見えます。正直3Dで見たかった。

 

 内容的には3P願望を持つブルネットのグラマー彼女、エレクトラと付き合っている映画監督志望のボンクラ、マーフィーが金髪スレンダーパリジャンヌのお隣さん、オミと魔が差して浮気して*2妊娠させてしまい、エレクトラと別れることになったけど未練タラタラというギャスパー・ノエにしてはややあっさりめの映画です。何を言ってるかわからねーと思うが、ギャスパー・ノエにしては普通なんだよ。

 

 プロットの普通さはさておき、(あっちの相性が良かった)昔の女との思い出の清算という意味では、これ、(500)日のサマーのギャスパー・ノエバージョンと言えるかもしれない。このテーマって意外に多くの映画で使われてると思うが、頭抱えてバスルームで泣いてるマーフィー見てるとやっぱり「女々しい」って男のためにある言葉だと思う。マーフィーはオミを妊娠させる前にも、パーティーで会った女とエレクトラと一緒にいるにもかかわらず、わりと簡単にその場で浮気したり、そのくせエレクトラが浮気すると激怒して、浮気相手をコニャックの瓶で殴りつけて警察のお世話になったりするようなクズ人間*3だけど、ここまでひどくなくとも男と女がくっついてすることといえばセックスの他にはこんなくだらない諍いじゃないのかなーという気はする。若かった自分を思い出すという意味では正しく青春映画的な一作。しかしやっぱり3Dで見たかった。

 

*1:射精シーンあります。

*2:でもその前にエレクトラ交えて3Pしてたりする。意味がわからない。

*3:しかもその時警官に教えてもらったハプニングバーに自分がエレクトラを連れて行ったくせに、なんで他の男を抜いてやったりするんだとか言い出したあげく、自分はバカだからお前が止めてくれなくちゃなどとほざく本格派のクズです。